朝ストレッチで体をほぐす
運動不足が続くと太りやすいだけでなく、さまざまな不調や病気の要因になります。家で過ごす時間に運動を組み込んで習慣にし、体を動かす機会を増やしましょう。寝起きに2~3分、体をほぐすだけで、目覚めがぐんとよくなります。
寝る姿勢などが、目覚めの悪さをまねいていることが
朝、目覚めたとき、だるさ、肩・首・腰のハリや痛み、頭痛などを感じることはありませんか。睡眠には疲労回復効果がありますが、寝る姿勢によっては体が圧迫されて血流が悪くなったり、体に十分な酸素が取り込めず、こうした症状が生じます。
また、自律神経が朝になっても休息モードの副交感神経優位のままで、活動モードの交感神経優位に切り替わらないと、頭がボーっとしたり、だるさを感じてスッキリと起きられません。
このまま1日を始めると、朝から疲労感があり、集中力も高まりません。こうした目覚めの悪さは、朝、体をほぐすことで改善します。
寝起きのストレッチを日課にして、体も頭もスッキリ
朝は筋肉や関節が硬くなっているため、ストレッチで体をほぐすのがおすすめ。今回は「動的ストレッチ」を中心に紹介します。
動的ストレッチは腕や足をさまざまな方向に動かして筋肉をほぐし、関節の可動域を広げるストレッチ。体温が上がって血行がよくなり、体に十分な酸素が取り込まれ、自律神経も交感神経に切り替わるため、寝起きに行うと目覚めの悪さが改善します。
朝、目が覚めたらふとんの上で行いましょう。そのあと、いつもより体が軽くなり、頭がスッキリするのを実感できるはずです。
動的ストレッチのポイント
- ●最初は少しずつ体を動かし、徐々に動きを大きくしていく。
- ●腕や足を動かしたい方向に、適切に動かす。
- ●体の動きに合わせて呼吸を行う。とくに息を吐くことに意識を向ける。
- まず、あお向けで両腕を上げ、伸びをして全身をほぐしてからスタート。
1.ヒップローリング
腰や背中、お尻などの筋肉がほぐれます。
- あお向けのまま両ひざを立てる。両腕は横に開き、手のひらを下に向ける。
- 肩をふとんにつけたまま、両ひざをそろえた状態でゆっくり左右交互に倒す。これを10往復行う。
2.胸開きストレッチ
胸や肩甲骨まわり、腰などの筋肉がほぐれます。
- 左側を下にして横向きに寝て、両ひざを90度に曲げる。両腕を肩の高さで前に伸ばし、手のひらを合わせる。
- 右手を天井に向けて上げ、そのまま反対側に倒す。同時に胸を上に向けるように開く。目線を右手に向け、首も回す。右腕が反対のふとんについたら、同じ軌道で戻る。これを5回ゆっくり繰り返したら、反対側でも同様に行う。
3.猫の伸びストレッチ
背中や肩、腕、胸などの筋肉がほぐれます。
- ふとんの上で四つんばいになる。
- 両手を伸ばしたままお尻がかかとにつくまで体を後ろに引き、10秒保つ。これを2回行う。
- 上体を起こして正座の姿勢になり、深呼吸をしてからストレッチを終了する。