がんはできても
痛くもかゆくもない
自覚症状がないがんを発見できるのは「がん検診」
がんになると「痛くて苦しい」イメージがあるかもしれませんが、早期のがんはもちろん、進行しても痛みなどの自覚症状が現れないことがあります。また、症状があっても、ごくありふれた症状が多いため見過ごされがちです。そのため、気づいたときには、がんが進行していることが少なくありません。
がんは早期に発見し、治療をすれば、治る可能性のある病気になってきています。自覚症状がないがんを早期に発見する有効な手立ては、「がん検診」を受けることです。
がんと診断された外来患者の自覚症状の有無
出典:「平成29年受療行動調査」(厚生労働省)
早期がんで発見するために、推奨年齢になったら「がん検診」
「早期がん」は、大きさでいうと直径1~2cmまで。がん検診で見つけられるがんの大きさも、直径1cmぐらいからです。
1cm大のがんが2cm大になるまでには1年半ほどしかかからず、早期がんで発見できる期間はわずか1~2年※です。それを逃すと「進行がん」となり、数年単位で加速的に大きくなっていきます。
がんを早期がんで発見するためには、がん検診の推奨年齢になったら、毎年(一部は2年に1回)、がん検診を受けることが大切です。
※早期がんの期間はがんによって異なります。
がん細胞
科学的根拠のある5つの「がん検診」
日本人に多い「大腸がん」「肺がん」「胃がん」「乳がん」「子宮頸がん」の「がん検診」は、定期的に受けることで早期がんを発見でき、適切な治療で死亡を減らせることが科学的に証明されています。
そのため、この5つのがん検診は国のがん対策として行われており、対象年齢であれば無料もしくは少額の自己負担で受けられます。職場や自治体が指定した医療機関で実施していますので、案内やホームページで確認してみましょう。
がん検診
- がんは100%予防ができないため、早期がんで見つけることが重要。
健康だと思っていても、推奨年齢になったらがん検診を受けましょう。
次回は、がんの治療と仕事の両立について紹介します。