がんになるリスクを減らす
健康習慣②
がんは100%防げないけれど、リスクは減らせる
がんは完全には防げませんが、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動(運動)」「適正体重の維持」の5つの健康習慣を実践すると、がんになるリスクがほぼ半減することがわかっています(がんが発生する最大の要因は生活習慣)。今回は「禁煙」「節酒」「身体活動(運動)」について紹介します。
禁煙
たばこを吸わない。他人のたばこの煙を避ける
喫煙は、日本人ががんになる最大の要因のひとつ。肺がん、食道がん、すい臓がん、胃がん、大腸がん、膀胱がん、乳がんなど、多くのがんのリスクを高めることがわかっています。
また、たばこを吸わない人が他人のたばこの煙を吸う受動喫煙でも、肺がんや乳がんのリスクが高くなります。たばこは身近にいる家族や友人、同僚などの健康も損ねるのです。
禁煙に遅すぎることはありません。また、禁煙するが自信がない人も、専門家のサポートが受けられる禁煙外来などを利用すれば成功率が高まります。禁煙は、がん予防の確実な一歩です。
受動喫煙を避けるためには、たばこの煙が流れてこない環境に身を置くことが第一です。
節酒
お酒を飲むなら適量を守る
飲酒は大腸がんや食道がんと強い関連があり、女性では乳がんのリスクが高くなることが示されています。また、女性のほうが、より少ない飲酒量でがんになるリスクが高くなるという報告があります。
適量の目安は純アルコールで20g程度。女性はこの半分の純アルコール約10gが適量とされています。
身体活動(運動)
毎日こまめに動き、運動を週に60分以上行う
体をよく動かす人ほど、がん全体の発生リスクが低くなるという報告があります。具体的には、「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分」と、それに加え「息が弾み、汗をかく程度の運動を毎週60分」行うことが推奨されています。
- がんのリスクを減らすためは、禁煙に取り組むことが大切です。
また、お酒は適量を守って飲み、体を動かす習慣をもちましょう。
出典:国立がん研究センターがん情報サービス
次回は、なぜ、がん検診を受けることが大切なのかについて紹介します。