免疫力でカラダを守る
喫煙は免疫力に
どんな影響を及ぼす?

ウイルスや細菌などの病原体から体を守ってくれる免疫。たばこを吸うと免疫力にはどのような影響があるのでしょうか。喫煙と免疫力の関係について知っておきましょう。


有害物質によって免疫の仕組みがうまく機能しなくなる

たばこの煙には、ニコチンや一酸化炭素をはじめとする数多くの有害物質が含まれています。そのため、たばこを吸うと肺に集まっている多くの免疫細胞がダメージを受け、全身の免疫に悪影響を及ぼします。
また、免疫細胞は血流に乗って全身を行き来し、病原体を退治していますが、ニコチンは血管を収縮させて血流を悪化させます。一酸化炭素は全身への酸素供給を阻害し、体内を酸欠状態にします。こうしたたばこの有害物質による障害で免疫の仕組みがうまく機能せず、免疫力が低下します。
さらに、喫煙はたばこの煙を吸わされる周囲の人の免疫力も低下させます。禁煙に取り組みましょう。

監修者プロフィール

岡田 邦夫 OKADA KUNIO

特定非営利活動法人健康経営研究会理事長、岡田産業医事務所所長、労働衛生コンサルタント。専門分野は糖尿病などの生活習慣病、メンタルヘルス、スポーツ医学など幅広く、長年、産業医として健康指導や講演など多方面で活躍。著書も多数ある。