注意したい季節の病気
不眠症に注意しよう

日本人を対象にした調査によると、5人に1人が「睡眠で休養がとれていない」「何らかの不眠がある」と回答しています。3月18日は「春の睡眠の日」。この機会にご自分の睡眠を見直してみましょう。

「最近、眠れない」と思ったら早めに対処することが大切

不眠症とはさまざまな原因によって眠れない状態が長く続き、不調が生じている状態。「入眠障害」「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」の4つのタイプがあり、同時に複数のタイプが現れる人もいます。不眠症のいちばんの問題は、生じた不調によって日常生活に支障をきたすことです。
だれでも眠ろうと思っても眠れないときがあります。日常生活に支障がなければ医学的に問題はありませんが、不眠が続くと眠れないことへの不安から、不眠が悪化する傾向があります。そのため、「最近、眠れないな」と思ったら、早めに対処することが大切です。

不眠の原因を改善し、安眠につながる工夫をしよう

不眠を改善する基本は、原因と思われることを取り除くようにし、安眠につながる工夫をすることです。「また眠れないのではないか」という不安が不眠を悪化させるため、眠れていないと感じても焦らないことが大切。日常生活に支障がないなら、睡眠時間の短さや目覚める回数にこだわりすぎないようにしましょう。
ご家庭での不眠対策で効果が出ない場合は、専門医の受診をおすすめします。睡眠薬に対して不安を感じる人がいますが、現在使われている睡眠薬は適切に使用すれば安全です。

監修者プロフィール

岡田 邦夫 OKADA KUNIO

特定非営利活動法人健康経営研究会理事長、岡田産業医事務所所長、労働衛生コンサルタント。専門分野は糖尿病などの生活習慣病、メンタルヘルス、スポーツ医学など幅広く、長年、産業医として健康指導や講演など多方面で活躍。著書も多数ある。