免疫力でカラダを守る
体温を上げると免疫力は
上がる?

ウイルスや細菌などの病原体から体を守ってくれる免疫。体温を上げると免疫力が上がるという話を聞いたことがある人が少なくないはずです。体温と免疫力の関係を知っておきましょう。


体温が上がれば、免疫力も上がるけれども

感染症になったとき熱がでるのは、体温を上げることで免疫細胞を活性化させ、ウイルスや細菌などの病原体の増殖を抑えようとするためです。そのため、体温が上がれば免疫力は上がるといえますが、体温は脳で厳密にコントロールされており、簡単に上げられるものではありません。
免疫細胞は平熱でも働けます。ただし、最前線で体を守っている自然免疫は血流に乗って全身をパトロールしており、体が冷えて血行が悪くなると免疫力の低下につながります。そのため、血行をよくする生活を心がけましょう。なお、免疫細胞が十分に働く平熱は、脇の下検温で36.5度以上とされています。

※非接触型体温計による検温は外気温の影響を受けやすいため、より正確に測定するためには脇の下がすすめられる。

監修者プロフィール

岡田 邦夫 OKADA KUNIO

特定非営利活動法人健康経営研究会理事長、岡田産業医事務所所長、労働衛生コンサルタント。専門分野は糖尿病などの生活習慣病、メンタルヘルス、スポーツ医学など幅広く、長年、産業医として健康指導や講演など多方面で活躍。著書も多数ある。