免疫力でカラダを守る
ストレスは
免疫力を下げる?

ウイルスや細菌などの病原体から体を守ってくれる免疫。多くの人が抱えているストレスは、免疫力にどのような影響を及ぼすのでしょうか。ストレスと免疫力の関係を知っておきましょう。

ストレスがあると免疫の仕組みが十分に機能しない

病原体から体を守る免疫の仕組みには、第1の壁の「粘膜」、第2の壁の「自然免疫」、第3の壁の「獲得免疫」の3段階がありました(詳細は5月「免疫はどうやって体を守っている?」)。
第1の壁である口や鼻、のどなどの「粘膜」は、IgAという抗体を分泌して病原体が体内に侵入するのを防いでいます。しかし、ストレスがあるとIgAの分泌が減り、免疫力が低下します。また、ストレスがあると自律神経の交感神経が優位になり、最後の砦である「獲得免疫」の免疫細胞の働きも低下します。
このようにストレスがあると免疫の仕組みが十分に機能しません。免疫力を低下させないためにはストレスをためないことが大切です。


監修者プロフィール

岡田 邦夫 OKADA KUNIO

特定非営利活動法人健康経営研究会理事長、岡田産業医事務所所長、労働衛生コンサルタント。専門分野は糖尿病などの生活習慣病、メンタルヘルス、スポーツ医学など幅広く、長年、産業医として健康指導や講演など多方面で活躍。著書も多数ある。