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うつ病を知る・防ぐ
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5月
うつ病のきっかけとなるもの

ストレスが過度になると、うつ病を発症しやすくなります

ストレスは外部からの刺激(ストレス要因)によって心身に負荷がかかり、ゆがみを生じている状態。ストレスを感じるとイライラしたり、眠れなくなったり、過食をしたりしますが、こうした精神面や身体面、行動面に現れる反応(ストレス反応)がゆがみにあたります。
ストレスが適度であれば、やる気や能力を引き出すのに役立ちますが、ストレスが過度になる、つまり、ストレス反応が強かったり、長く続くと次第に心身が疲弊していき、メンタルヘルス不調を引き起こします。その代表がうつ病です。
ストレスが過度になる要因として、外部からの刺激が強いことや、弱い刺激の繰り返しが挙げられます。ストレス耐性の弱さや周囲のサポート不足などもストレスを過度にする要素です。

どんなものがストレス要因になるか知っておきましょう

うつ病のきっかけとなるストレス要因には、ライフイベントと呼ばれる大きなできごとと、日常の小さなできごとがあります。
ライフイベントには就職や昇進、転勤、結婚、子どもの独立などがあり、昇進や結婚といった喜ばしいことも新しい環境に慣れるまでには大きなストレスがかかるため、それにうまく対処できなければうつ病を発症することがあります。また、日常の小さなイライラやわずらわしさも、繰り返されたり、いくつも重なれば大きなストレスになります。
うつ病を防ぐためには、強いストレスがかかるライフイベントを知っておき、それが起こる、あるいは起こったときはいつも以上にストレスの対処に取り組みましょう。日ごろからちょっとしたストレスも軽視せず、早めに対処することも大切です。

ストレスの感じ方を左右する要素を知っておきましょう

同じストレス要因があっても、うつ病になる人・ならない人がいるのは、ストレス耐性や周囲のサポートが関係しています。
ストレス耐性を決める要素は6つ。①原因となるストレス要因があるとき、それに気づけるか(感知能力)、②ストレスをためやすい性格か(回避能力)、③うまくストレスに対処できるか(根本の処理能力)、④ストレス状態をプラスに受け止められるか(転換能力)、⑤今までどんなストレス要因に出合ったか(経験)、⑥どれくらいストレスをためられるか(容量)です。
①の感知能力や③の根本の処理能力、④の転換能力は身につけることができます。⑥の容量は健康的な生活習慣を心がけることで増やせます。②の回避能力も、自分がストレスをためやすい性格だとわかっていればストレスをためない工夫ができます。
周囲のサポートも重要です。話を聞いてもらうだけでもストレスが軽減し、いざというとき相談したり、助けてもらえる人がいるという安心感があるだけでもサポートになります。

監修者プロフィール

上野 幹子 UENO MIKIKO

産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、認定心理士。民間企業や官公庁、警察、大学などで心理学、脳科学を応用した独自の手法でカウンセリングやキャリア・能力開発のセミナーを数多く実施。これまでカウンセリングやセミナーで対面した人は延べ2万人を超えている。
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