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うつ病を知る・防ぐ
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4月
増えつづけているうつ病

うつ病はだれでもかかる可能性のある病気です

現在、100万人もの人がわずらっているうつ病※。64歳以下で患者数が多いのは35~44歳、次いで45~54歳※で、まさに働き盛りです。そのため、正しい知識をもち、予防を心がけることが大切ですが、うつ病は「心の弱い人がなる病気」「甘え、根性がないだけ」などの誤解をしている人が少なくありません。
うつ病は過度のストレスがあれば、だれでもかかる可能性のある病気です。とくに「がまん強く、甘えベタ」の人は注意が必要。責任感が強く、完璧グセがあり、最後までやり通す人や、几帳面で秩序を重んじ、人に頼まれるとイヤといえない人などです。こうしたタイプは1人で無理をしてがんばりつづけ、知らず知らずのうちにストレスをため込んでしまう傾向があるからです。
うつ病はこうした性格やストレス環境が相互に関わって発症すると考えられています。

※平成26年度の患者調査(厚生労働省)

うつ病は「気持ちの持ち方」では回復しません

うつ病は気分が落ち込んで元気がない「うつ状態」が、ふだんとは比べものにならないほど強く、長くつづきます。非常に苦しく、仕事や生活にも支障がでます。自力で気持ちを切り替えることができないところが「病気」であり、放っていると悪化する一方です。そのため、体の病気と同じように早期に発見し、早期に治療をすることが重要です。
うつ病になるメカニズムは解明されていませんが、ストレスによって気分や意欲に関係する脳の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの機能が低下し、情報がうまく伝わらなくなっているのではないかと考えられています(モノアミン仮説)。
うつ病は心の病気といわれますが、脳の病気でもあり、こうした点からも「気持ちの持ち方」で回復する病気ではなく、医学的な治療が必要な病気であるといえます。

こんな症状があれば要注意!
「自分は大丈夫」という過信が発症や悪化につながる

うつ病になると、必ず「いつもと違う症状」が現れます。それを見過ごさないことが早期発見のカギになります。うつ病は精神的なエネルギーが低下した状態ともいわれ、「悲しい気持ちが消えない(抑うつ気分)」と、「これまで楽しめていた活動などに興味がなくなった、楽しめない(興味・喜びの低下)」が重要な症状です。
心だけでなく体にも症状が現れます。身体症状のほうが強く、うつ病を見過ごされてしまうこともあります。身体症状がつづいているのに病院で検査を受けても異常が発見されない場合は、うつ病などの心の病気の可能性があります。

うつ病が疑われるおもな症状

以下の症状のいくつかがあてはまり、それが2週間以上つづく場合は、うつ病が疑われます。すぐに信頼できる人に相談するか、精神科や心療内科を受診しましょう。

監修者プロフィール

上野 幹子 UENO MIKIKO

産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、認定心理士。民間企業や官公庁、警察、大学などで心理学、脳科学を応用した独自の手法でカウンセリングやキャリア・能力開発のセミナーを数多く実施。これまでカウンセリングやセミナーで対面した人は延べ2万人を超えている。
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