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5月:気分の落ち込みや不眠

気分の落ち込みや眠れないことはだれにでもありますが、これがつづくと心の病気が疑われます。とくに多いのがうつ病で、いまやだれでもなる可能性のある病気です。気分の落ち込みや不眠がつづくときは注意しましょう。

ストレスが気分の落ち込みや不眠をまねく

日常生活の中でさまざまなストレスを抱えている人が増えています。ストレスがあると自律神経やホルモンのバランスが乱れるため、気分の落ち込みやイライラ、不眠、胃の不調といったさまざまな症状が現れますが、通常は気分転換をしたり、ストレスから離れることで回復します。また、適度なストレスはやる気アップや目標達成などにも役立ちます。
しかし、ストレスの過剰な状態がつづくと心身が疲弊し、脳の機能に変調をきたします。そして、気分や意欲、行動の低下(うつ状態)が起こり、自力では回復できなくなります。これがうつ病に陥った状態で、気分の落ち込みや不眠は代表的な症状です。
ストレスがたまっていたり、うつ状態になっていても自覚できないことがあるため、気分の落ち込みや不眠はそれに気づく手がかりとなります。


うつ病になる人が増加の一途をたどっている

うつ病はストレスが過剰になればだれでもなる可能性のある病気です。対人トラブルや環境の変化(引越しや昇進、結婚など)、喪失体験(子どもの独立や退職、近親者の死など)、過労や病気などがうつ病のきっかけとなりやすいため、こうしたできごとがあれば注意しましょう。
うつ病を予防するためには、健康的な生活習慣を心がけてストレス耐性を高めたり、こまめにストレスを解消することが大切です。また、うつ病は100%予防することがむずかしいため、早期発見を心がけることも重要。早い段階で気づき、適切な治療を行うことが早い回復につながります。
うつ病が疑われる症状があれば見過ごさないようにし、1人で抱え込まず、医療機関や信頼できる人に相談しましょう。


心の健康を維持するために心がけたいこと

ストレス耐性を高めるためには規則正しい生活や食事、睡眠が大切です。また、適量のお酒にはストレスを軽減する効果がありますが、お酒の飲みすぎはうつ病やアルコール依存症をまねくため注意しましょう。
ストレスがあると心身が緊張した状態になるため、ふだんから心身をリラックスさせる機会をこまめにもってストレスを解消することも大切です。自分にあったリラックス法をもち、習慣づけるとよいでしょう。



監修者プロフィール

岡田 邦夫 OKADA KUNIO

プール学院大学教育学部教育学科教授、健康・スポーツ科学センター長。大阪ガスグループ健康開発センター 統括産業医。糖尿病などの生活習慣病、メンタルヘルス、スポーツ医学など幅広い専門分野をもち、長年にわたり健康指導や講演など多方面で活躍している。著書も多数出版。

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