12月:会話上手は「相づち上手」
- オレは、ちゃんと話を聞いてたつもりだけどなあ。
- うーん、相手には伝わってないかもねえ。
- 聞きベタは人間関係でソンすることが多いぞ。修行が必要じゃ。
戦国時代のスーパー上司
まず、「あの人と話すと楽しい」という人を思い浮かべてほしい。その人は、あなたに気持ちよく話をさせてくれるタイプではないかな。会話上手というと、話がおもしろい人をイメージしがちじゃが、じつは聞き上手な人のほうが話をするには楽しい相手なんじゃ。人は皆、自分の話を聞いてもらいたいと思っておるからのう。聞き上手のスキルは、職場だけでなく、家庭や友人関係など、あらゆる場で重宝する。いつでも聞き役に徹する必要はないが、覚えておいてソンはないぞ。
聞き上手になるポイントは、相づちじゃ。「相づち上手」になれば、会話を盛り上げるのはもちろん、話の要点を整理したり、会話の流れを調整したりもできるぞ。次章では、カンタンな方法を紹介しよう。
会話がはずむ相づち5選
相づちには、声を出すものと出さないものがある。一番シンプルなのは、無声のうなずきじゃ。いつもは意識せずにやっておるだろうが、話し手のスピードや会話の内容によって、深くうなずく、軽くうなずくなど、意識して使ってみよう。これだけでも、話し手は、あなたの態度に好意を持つはずじゃ。
声をだす方法については、よく使われるものを表にまとめてみた。参考にしてくれ。
相づちに表情や動作を加えると、より効果的じゃ。「あーなるほど!」と言いながら手をたたく、「すごい!」と小さく拍手するなど。あなたの話を聞いていると、目に見える形でも伝えるべし。
相づちの語源
「相づち」の語源を知っておるかな?漢字では「相槌」と書く。槌(つち)は今のハンマーのようなものじゃ。 鍛冶職人が刀をつくるときには、師匠と弟子の2人で行い、師匠が鋼を槌で打つ合間に、弟子が小さく槌を打った。これを「相槌」とよび、こうすることで師匠の槌によい効果が生まれたそうじゃ。この由来からわかるように、相づちは単なる話の間つなぎではない。話し手を敬い、気持ちよく話をしてもらうための積極的で真摯な行為なのじゃ。相づち上手になるための姿勢として心に留めておくべし。
- たしかに、タイミングよく相づちをしてくれる人とは話しやすいわ。
- 自分としては話を聞いているつもりでも、相手に伝わらないとダメってことか。
- 相づちは、相手の話をしっかり聞いていると態度で表すためのアイテムじゃ。