2月:デキる部下のソフト反論術
- オレは、間違ったことを言ってはいない!
- うーん、そうかもしれないけど・・・相手には伝わってないかもねえ。
- 相手に反論するときはソフトにいくのがベターじゃ。
反論は「しない」がベター
「いさめてくれる部下は、一番槍をする勇士より値打ちがある」とは、忠告してくれる部下は、戦場で一番に突っ込んでいく勇者より価値があるという意味じゃ。言葉の主は徳川家康。江戸幕府を切り開いた苦労人は、部下の話によく耳を傾けたことでも知られておる。ひるがえって現代をみると、たいていは「意見があるなら遠慮するな」と言いながら、意見されるとムキになって怒る小粒な上司ばかり。真っ向から反論してはクビがいくつあっても足らん。上司には、できることなら反論しないほうが身のためじゃ。しかし、どうしてもというときは、ソフトな反論術で対応するべし。次章で紹介するぞ。
「いいね」+疑問形でソフト反論
柔らかく自分の意見を伝えたいときは、まず相手の主張に「いいね」しよう。「反対なのに?」と思うかもしれんが、フェイスブックの「いいね」ボタンは、投稿内容がいいというより「見た」から押すくらいの意味じゃ。それと同じで「いいですね。よくわかります。」「なるほど。〇〇ということなんですね。」と賛成っぽい言葉で、相手の警戒心をゆるめるべし。そのあと「〜といった場合は、どうなりますか?」と、納得できない点を「質問」という形で伝えるとよい。だれだって自分の意見に逆らうヤツは警戒するが、味方にはワキが甘くなる。あくまで賛同者のフリをしながら、疑問を呈していくのがコツじゃ。
プライドを傷つけない反論術
もっとストレートに物申したいときでも、相手のプライドは絶対に傷つけないこと。そのためにも、相手の言い分にまずは「いいね」じゃ。そのあと、肝である「理由、根拠、提案」を伝えるべし。この部分が弱くては話にならんぞ。しっかり練っておくこと。最後は、相手を認める言葉や話を聞いてもらったことへの感謝で締めるとよい。
相手に反論だと気づかれなければ大成功。「自分の意見を認め、さらによいものにアレンジしてくれた」と思われたら最高じゃ。反論は、相手をやりこめることではない。自分の要求を聞き入れてもらうことが目的じゃ。穏やかに、ソフトに攻めるべし!
- いくら正しくても、言いたいことを言うだけじゃダメなんだな。
- ワーッと責められると、守りに入って、相手の言うこと聞かないものね。
- こちらの要求を聞き入れてもらうのが目的じゃ。ソフトにいくべし。