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8月:相手の心を開く話し方

押野ツヨシ
2人の仲を進展させるにはどうすればいいかなあ。
音無しずか
いつも強気のツヨシ君が・・・・・・ちょっと意外だわ。
秀吉部長
自分のことを知ってもらうことからスタートじゃ。

相手と親しくなる方法

「自己開示」という言葉を聞いたことがあるかな?カンタンに言うと、相手に自分のことを話すことじゃ。「いつか有馬で茶会を開きたい」とか「実は、ワシは妻のねねが怖い」など、自分の気持ち、経験、性格などを、親しくなりたい相手に打ち明けてみよう。嫌いな人に自分の話はしないから、言われたほうは「この人は自分に好意がある」「信頼してくれている」と感じる。そして、「実は私も恐妻家でして・・・」なんて自分の話をしてくれる。これを「自己開示の返報性」と言う。要するにお返しじゃ。このとき相手が話す内容は、最初に自分が話した内容と同レベルのものと思ってよい。自分の話が浅ければ、浅い話。深ければ、深い話じゃ。自分のことを聞いてもらったうえに、相手の情報を知ることができるんじゃから一石二鳥の技じゃ。そうやってお互いの情報を交換しあううちに、信頼や好意がはぐくまれるぞ。

自己開示におすすめの話題

自己開示は、2人の距離を縮めるいい方法じゃが、使い方を誤ると逆効果じゃぞ。2大タブーは「時期尚早な話」と「ネガティブな話題」じゃ。「先日、婚約破棄されました」「わたし、自分が大嫌いなんです」なんて、親しくもない人から言われたらドン引きだろう。友人なら信頼の証と好意的に受け取れるような話題も、関係が浅い(時期が早い)と好意どころか嫌われることになるからご用心。まずは、あたりさわりのない軽い話題で、お互いの共通点や相手の興味の方向を探っていこう。「この間、電車で寝過ごしちゃって~」などと自分の失敗話を明るく話すのは、共感と親しみをもってもらえるのでおススメじゃ。失敗談といっても「このあいだ奇襲を受けて城を焼かれてね・・・」なんて深刻な話はしないように。


自己開示の方法

自己開示には、いくつか種類がある。知っていると、話す内容を整理しやすいので覚えておこう。

「ワシには妻がおりますが、内緒で金の茶釜を買ったことがバレましてね。その怒りといったらすさまじく、謝っても口をきいてくれません。なんとか妻の機嫌をなおしたいと贈り物を探しているところです。」と、こんな感じじゃ。
最後に大事なことを1つ。自己開示は共同作業じゃ。自分の話ばかりをしていては、聞き手もイヤになる。自分の話をしたら、相手の話を聞くようにしよう。自己開示をしあうことによって、2人の距離は徐々に縮まっていく。くれぐれも1人で暴走せんように、会話のキャッチボールを心がけよう。


押野ツヨシ
よおし、がんばって自己開示するぞ!
音無しずか
ツヨシ君の話は楽しいから大丈夫よ。
秀吉部長
あせらず、コツコツが成功のカギじゃ。がんばれ!


監修者プロフィール

天野 勢津子 AMANO SETSUKO

男女共同参画センター情報アドバイザーとして13年間勤務。
年間300件を超える情報相談に応じ、「職場の人間関係」「ハラスメント」「コミュニケーション」など、さまざまな悩みやトラブルを抱える人たちを支援。
現在は講師としても活動中。

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