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6月:「聞き上手」になる方法

音無しずか
ツヨシ君は話し好きだから、つい自分が話しちゃうのかもね。
押野ツヨシ
うーん、自分では、ちゃんと聞いているつもりなんだけどなあ。
秀吉部長
相手が「聞いてもらえた」と思って、はじめて「聞いた」ことになるんじゃ。

「聞き力」が必要なワケ

自分のことを「話ベタ」と言う人は多いが、「聞きベタ」という人はあまりいない。これは聞きベタが少ないのではなく、「聞く」という行為に重きをおいている人が少ないからじゃ。しかし会社員にとって人の話を聞くことは、日々の仕事だけでなく、信用や出世にもかかわる大切な行為。上司の命令を正確に理解する、部下の相談をきちんと受けとめる、顧客のニーズをしっかり聞きだす・・・「サラリーマンの給料の4割は聞くこと」という研究者もいるほどじゃ。プライベートでも重要性は変わらない。家族や恋人から「ちゃんと話を聞いてない」と怒られた人も多いのではないかな。「聞き上手」になればオンもオフもバッチリじゃぞ。しっかり「聞き力」を身につけよう。

聞きベタな人の5つのタイプ

聞きベタな人は大きく5つのタイプに分別されるぞ。

  1. どろぼうタイプ
    「昨日、大阪城に行ってきたよ」「あ、ボクも行ったことがある。あのときは兵士が城を取り囲んで~」と、こちらの話をブン取って自分の話にしてしまう。
  2. ストッパータイプ
    「先輩、実はボク・・・」「ああ、わかった。それで今日の会議だけど~」相手の話を最後まで聞かないでさえぎる。自分より下の者にすることが多い。
  3. 走り屋タイプ
    「昨日、大阪に行って・・・」「あ、大阪マラソンだね。すごい人だったんじゃない?あれって・・・」と勝手な思い込みで話をドンドン暴走させる。
  4. リポータータイプ
    「有馬温泉でお茶会をしたんだ」「誰と?いつ?なぜ有馬で?」相手の話したいことを無視して、自分の興味を追及して質問していく。
  5. ティーチャータイプ
    「山崎で合戦を計画してるんだ」「梅雨時にするべきじゃない。そもそも戦とは~」聞かれてもいないのに相手の話を否定したり意見を押しつけたりする。

共通するのは、相手を軽んじているということじゃ。相手を尊重し、話に集中することが「聞き上手」の第一歩だと心するべし。


「聞き上手」になる秘訣

戦国時代の聞き上手といえば徳川家康。ある日、身分の低い部下が家康に意見書をもってきた。読ませると長文で、しかも役に立つ内容ではない。側近は怒ってやめさせようとしたが、家康は最後まで聞いたうえ褒美まで与えたという。話の内容ではなく、徳川を思う熱意をくみ上げたのじゃ。ここには聞き上手になる3つの秘訣が含まれておる。1つは前述の「相手を尊重する」じゃ。そして「相手の話に関心をもつ」「相手の話を最後まで聞く」の2つ。聞き手が関心を示せば話し手は安心する。最後まで話を自由にさせてもらえれば、深い満足感を得る。このシンプルな方法が「聞き上手」の神髄なのじゃ。
あいづちや合いの手は話を盛り上げる便利アイテムなので、いくつか紹介しておこう。しかし、あくまでオプションと心得てくれ。いくらあいづちがうまくても、心が入ってなければ相手もシラケてしまう。先にあげた3つをしっかり守ること。さすれば、だれもがあなたを「聞き上手」と評すること間違いなしじゃ。

音無しずか
話しやすい人って、私の話がスローでも待っててくれるから安心して話せるの。
押野ツヨシ
オレだったら、その間に話を変えちゃいそうだな・・・
秀吉部長
気づいたら「さっきの話だけど…」と戻せばよい。その気遣いだけでも大進歩じゃ!


監修者プロフィール

天野 勢津子 AMANO SETSUKO

男女共同参画センター情報アドバイザーとして13年間勤務。
年間300件を超える情報相談に応じ、「職場の人間関係」「ハラスメント」「コミュニケーション」など、さまざまな悩みやトラブルを抱える人たちを支援。
現在は講師としても活動中。

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