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2021年5月21日
熱中症に負けない!

5月になりさわやかな風が吹き渡る季節となりました。暑くもなく寒くもなく過ごしやすい時期ですが、5月は気温が25℃以上の夏日になることも多くあります。2019年5月、熱中症で救急搬送された人は4,448人でした(総務省消防庁調べ)。この時期は体が暑さに慣れていないため、熱中症を発症しやすくなります。

熱中症とは

熱中症とは、高温多湿な環境に体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称です。ふだん、運動や仕事などで体を動かすと、体内で熱がつくられ、体温が上がります。上がった体温を下げるため、汗をかいたり、体の表面から空気中に熱を逃がすこと(熱放射)で体温を調節しています。こうした機能がうまく働いているため、わたしたちの体温は常に36℃から37℃くらいに保たれています。しかし、気温や湿度が高い環境で運動や仕事を続けていると、血流が悪くなり体温調節がうまくできなくなります。体の外に熱を捨てることができず、体内に熱がたまり、体温が上昇します。これにより、めまいや立ちくらみ、顔がほてるなどの症状がでたり、悪化すると筋肉のけいれんや頭痛、吐き気などの症状があらわれます。さらに重度になると、意識を失い死に至ることもあります。

熱中症予防

熱中症予防として、こまめな水分補給、日ざしを避ける、衣服の工夫、バランスのとれた食事や十分な睡眠などがあります。しかし、最も大切なことは過度な体温の上昇を防ぐこと、つまり、体の熱を上手に逃がすことです。これはこの時期から体を暑さに慣れさせること(暑熱順化)で、その機能を高めることができます。暑熱順化によって、汗のかき始めが早まり、効率的に熱放射しやすくなります。また、汗の質も変わります。久しぶりに運動をすると汗がベタベタした経験はありませんか。これはナトリウムが体外に出てしまっているよくない汗です。暑熱順化すると、汗腺の働きがよくなり、サラサラした汗に変わります。
本格的な夏が来る前に暑さに強い体に鍛え、急な暑さで熱中症にならないように備えましょう。

暑さになれる方法

①有酸素運動
ウォーキングの場合は1回30分、ジョギングの場合は1回15分で頻度は週5日程度です。サイクリングの場合は1回30分で頻度は週3回程度です。
その他、帰宅時に一駅分歩く、できるだけ階段を使用するなど、意識して汗をかくようにしましょう。

②入浴
シャワーのみで済ませず、しっかり湯船に浸かって体を芯から温め汗をかくとよいでしょう。湯の温度が高めの場合、時間は短めで、低めの場合は少し長めの入浴がおすすめです。

③筋トレやストレッチ
室内では筋トレやストレッチでも汗をかくことができます。室温に注意し、水分補給をしながら取り組みましょう。

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