こどもの事故は家の中で多発
家の中はこどもがケガをする危険ポイントがたくさん潜んでいます。こどもは経験が浅く、好奇心旺盛。家の中を走り回ったり高い家具の上に登って飛び降りようとしたり、大人が予想もしなかった行動をとります。また、大人にとっては安全であっても、体の小さいこどもには危険をおよぼすことは大いにあるのです。
こどもに「気をつけて」「危ない」と言うだけでは不十分です。大人の言っていることを理解できないこどもや、理解はしたものの好奇心が上回って禁止されたことをやりたがるこどももいます。家の中の事故やケガを引き起こす原因になるような要素を取り除くなど、家の中の環境を整えることが大切です。家の中にどのような危険があるのかを確認して予防・対策をしましょう。
こどもの目線・気持ちになってチェックしよう!


外傷
こどもは頭が大きく重心が高いため転倒しやすく、角のとがった家具に衝突して打撲や切り傷を負うことがあります。また、歯ブラシやお箸などを口に入れたまま転倒すると、喉の奥に突き刺さることがあり、その先の脳や血管に傷が入ると命に関わることもあります。ほかにもドアの開閉で手指をはさんだり、刃物などに触って手を切ったり、こどもがケガをしないように普段からしっかり対策をしましょう。

転落
階段や段差のある場所、こども用のハイチェア、柵のないベッド、ソファ、テーブルなど高いところからの落下でケガをすることがあります。小さいこどもほど頭が重く、手で防御する行動も難しいため、頭のケガで重症化する恐れもあります。建物からの転落事故は4歳までのこどもに多く発生しています。

やけど
1~3歳児の身長はテーブルや調理台と同じくらいの高さで、端に置いた食べ物やコンロの鍋に手を伸ばしてやけどすることがあります。テーブルクロスを引っ張って熱湯の入った汁物を浴びて大やけどになるケースも多くみられます。ほかにも電気ケトルのコード、炊飯器の蒸気などキッチンや食卓には危険が多く潜んでいます。調理関連以外ではアイロンやドライヤー、冬は暖房器具や加湿器もやけどの原因になります。熱や蒸気を出す家電を使わないときはコンセントを抜きましょう。

誤飲
誤飲はいろいろなものに興味を持ちはじめる6か月から2歳までの乳幼児に多く、大人が目を離した間に、身の回りの思いがけないものを口に入れることがあります。誤飲のなかでもっとも多いたばこは、1本に含まれるニコチンが致死量になります。ほかにもナッツ類や固い豆類は誤飲や誤嚥のおそれがあるため、5歳以下のこどもには食べさせないようにしましょう。また、こどもは異物を口の中だけでなく、鼻や耳に入れることもあるので注意しましょう。

窒息
カーテンの紐が首に巻きつく、洋服のフードやマフラーがドアノブや手すりなどにひっかかる、放置したままのレジ袋を頭に被る、ドラム式洗濯機に閉じ込められるなどで窒息事故を引き起こします。寝返りのできない赤ちゃんは、就寝中に掛けふとんや枕など寝具が顔にかかり窒息する睡眠中の事故も報告されています。また、小さな生活用品の誤飲や、つるっと丸い食品は喉を詰まらせて息ができなくなるので注意しましょう。

溺水
浴室、洗面所、庭に置いたビニールプールなど、家庭内での水の事故は4歳以下のこどもに多く、乳幼児はたった3㎝ほどの水位でもおぼれる可能性があります。また、こどもはおぼれていても悲鳴や助けを求める声を出さず、静かに沈むケースが報告されています。大人が目を離さないよう注意しましょう。
こどもが事故にあったら
パニックにならず、医療機関へ受診と電話相談を!
家の中でこどもがケガをしてぐったりした状態になったら、まずはかかりつけ医や小児救急相談に連絡をすること。
医療関係者にケガをした状況やこどもの状態を伝え、指示を受けてください。
もしものときに備えて、下記ホームページを確認しておきましょう。
こども医療でんわ相談#8000
休日・夜間のこどもの症状にどう対処したらいいのか、病院の診療を受けたほうがいいのかなど判断に迷ったときに相談しましょう。
全国同一の短縮番号「#8000」番をプッシュすると、居住地の都道府県の相談窓口に自動転送されます。小児科医師・看護師が電話で相談に応じ、適切な対処の仕方や受診する病院などをアドバイスします。
日本中毒情報センター中毒110番
化学物質(たばこ、家庭用品など)、医薬品、動植物の毒などによる中毒事故が起こったときに、急性中毒の対処などの情報提供しています。
- 大阪中毒110番
- 072-727-2499
- つくば中毒110番
- 029-852-9999
- たばこ誤飲事故専用電話
- 072-726-9922
- ※参考:「子どもの予防可能な傷害と対策」(日本小児科学会)
外傷
対策
- 床につまずくもの、刃物などケガの原因になるものを置かない

-
コード類はケーブル収納チューブなどで足にひっかけない位置に固定し、使わないときはコンセントから抜いてコードを整理する
- ※コンセントにいたずらして、感電することもあるので注意

- 家の中の角がある柱や家具、扉の隙間や指がはさまりそうな場所をチェックして、ガードやクッションなどのケガ防止グッズを設置する

- 細長い物を口に入れたまま、手で持ったまま動くことはやめさせる
- 歯磨きは洗面所で座るなどのルールをつくり、必ず親や大人の見守りのもとで行い、喉突き防止歯ブラシを使う


応急処置のポイント
- 傷の応急処置
- 傷口の汚れを水道水でしっかり洗い、清潔なガーゼをあてて圧迫止血し、ばんそうこうや包帯で固定しましょう。
転落
対策
- こどもの成長に合ったイスを使用し、ハイチェアに座らせるときは必ず安全ベルトを着ける
- 階段や段差のある玄関などには転落防止の柵を設置

- こどもだけでベランダで遊ばせない
- ベランダや出窓のそばに、台になるもの(植木鉢や収納ボックス、イスやテーブルなど)を置かない
- エアコンの室外機は、手すりから60㎝以上離す
- 窓は開けられないように施錠し、ストッパーや補助錠をこどもの手が届かない高い位置に設置する

応急処置のポイント
- 高所から落ちたとき
- 意識がない、けいれんしている、出血が多いときは、すぐに救急車を呼びましょう。こどもの状態が気になるときはすぐに医療機関を受診しましょう。
やけど
対策
- こどもの手の届く範囲を確認して、やけどの原因になるものを置かない

- 料理中のフライパンや鍋に注意して、こどもを抱っこしながら料理をしたり、熱いものを持ったりしない

- やけど防止のロックや転倒防止など、こどもの安全に配慮した機能のついた製品を選ぶ
- キッチンの入り口や暖房器具の周辺に柵を設ける

応急処置のポイント
- 家庭での応急処置
- やけどしたらすぐに流水をかけて20分間冷やす。やけどの面積が広いときは、冷やしたあとにすぐに医療機関を受診しましょう。やけどの範囲が小さくても顔や頭、指の関節をやけどした場合も受診してください。
- ※服の上から熱湯を浴びた場合は、無理に脱がせようとせず着衣のまま冷やしましょう。
誤飲
対策
-
こどもが誤飲する危険なものはこどもの手の届かない場所に保管する
- 危険例:
-
- たばこ、
- 医薬品、
- ボタン電池、
- 化粧品、
- 香水、
- コイン、
- 小さなおもちゃ、
- 磁石、
- 家庭用洗剤、
- 裁縫針など

- リモコンなど電池(とくにボタン電池)を使用しているものは、機器の蓋をしっかり閉じる
- おもちゃはパッケージに表示している推奨年齢のものを選び、細かなパーツは個数がわかるようにして、片づける習慣をつける
- 冷蔵庫にメモを貼った磁石が床に落ちないように注意する

応急処置のポイント
- どう対処したらよいのか判断に迷ったとき
- たばこや医薬品などを誤飲した、あるいは誤飲の可能性が疑われる場合は、「誤飲中毒110番・電話サ-ビス」に電話相談を!
誤飲中毒110番・電話サ-ビス
-
- 大阪中毒110番
- 072-727-2499
-
- つくば中毒110番
- 029-852-9999
-
たばこ誤飲事故専用電話 072-726-9922
- 鼻や耳に異物を入れた場合
- 入れたものを無理やり取らないようにしてください。ものを出そうとして鼻をかむと吸い込んでしまうことがあります。
- ※医療機関を受診するときは、誤飲(鼻や耳も含む)してしまったものがわかるように、同じもの、パッケージなどがあれば持参してください。
窒息
対策
- カーテンの紐などはこどもの手の届かない高さに設置する
- 洗濯機(とくにドラム式)は、チャイルドロック機能などで外側から扉を開けられないようにする
- こどもの洋服のフードやマフラーが、ドアやノブに引っかからないように注意する


- 食べ物は無理なくこどもの口に入る大きさにして、よく噛んで食べることを教える
- 窒息を引き起こす可能性のあるものを置かない
→誤飲を参照


- 1歳未満はベビーベッド、赤ちゃん用の寝具を使用して仰向けで寝かせる
- 就寝中は口を覆うものや首に巻きつくものをこどもの近くに置かない

応急処置のポイント
- 異物を飲み込み喉が詰まったとき
- 救急車を呼んで、下記の応急手当(詰まったものの除去)を行います。
- 1歳未満…背部叩打法+胸部突き上げ法
- 1歳以上…ハイムリック法
- ※意識がないときはすぐに心肺蘇生(胸骨圧迫+人工呼吸)を行う。
応急手当の方法はこちら
心肺蘇生の動画はこちら

溺水
対策
- 浴槽や洗濯機、バケツ、庭のビニールプールなど使用しないときは必ず水を抜く
- 浴室にこどもが入れないように鍵をかける
-
こどもを一人で入浴させない
- ※大人が体や髪を洗っているときは、必ず浴槽からこどもを出す
- 入浴時に浮き輪は使用しない
- 入浴時は、なるべく複数の大人が関わるようにする

応急処置のポイント
- おぼれて反応があるとき
- 軽く背中をたたいて水を吐かせ、意識がある場合は、乾いた衣類に着替えさせ、毛布などで保温しましょう。
- おぼれて反応がない
- すぐに救急車を呼び、胸骨圧迫を行いましょう。呼吸がない場合は心肺蘇生(胸骨圧迫+人工呼吸)を行ってください。
応急手当の方法はこちら
心肺蘇生の動画はこちら



