体を動かすFitness

運動のある暮らし運動プログラムで
健やかな生活に

運動のある暮らし 運動プログラムで健やかな生活に

4月より、健康の保持増進のために必要とされる「ストレッチ運動」「筋力トレーニング」「有酸素運動」を紹介してきました。今月は運動習慣をさらに定着させるための「運動プログラム」について解説します。ここでもう一度、3つの運動パターンを振り返り、生活スタイルに合った運動プログラムを作成しましょう。

自分らしい「運動のある生活」づくり

運動プログラムとは、健康目標を達成するための一連の運動やトレーニングの計画です。プログラムを作成するにあたっては、体力レベルや健康状態、健康課題などを考慮しながら、ライフスタイルに合わせて無理のない計画を立てることがポイントです。以下の内容を含めて運動プログラムを作成しましょう。

目標
体重減少、筋力増強、持久力向上など
運動の種類
ストレッチ運動、有酸素運動、筋力トレーニング
頻度やタイミング
週に何回、どのタイミングで、どのくらいの時間行うか 
強度
体力に合わせて運動の強度を調整し、徐々に負荷を増やしていく
モニタリング
体重、体脂肪率、体力の変化(種目によって距離やタイムなど)を定期的にチェックする

運動プログラムの組み立て例

運動プログラムを構成する
3つの運動をチェック

ストレッチ運動

柔軟性を高め、ケガの予防や運動のパフォーマンス向上が期待できるストレッチ運動は、有酸素運動や筋トレと組み合わせていきましょう。少しの時間でも、こまめにストレッチ運動を行うことで、運動しやすい体へと変化していきます。同じ部位に偏らないよう、全身を行うことがポイントです。時間のないときはストレッチ運動を単独で行ってもOKです。

 

 

動的・静的ストレッチ、それぞれの効果や特性を理解し、適切な場面にバランスよく取り入れていきましょう。

有酸素運動

運動プログラムのベースとなるのが有酸素運動です。これは酸素を体内に取り込みながら脂質・糖質をエネルギー源として利用する運動で、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などが含まれます。全身持久力(スタミナ)の向上、心臓病や脳卒中、糖尿病などの生活習慣病発症率の低下、肥満の予防・改善、精神の安定、認知症予防などの効果があります。短時間の運動(最低10分)を複数回行っても効果を得ることができますので、平日にまとまった運動時間の確保が難しい場合は、通勤時や昼休みのすきま時間にウォーキングを取り入れるなどの工夫をするといいでしょう。
また、有酸素運動の効果は時間帯によって変わります。起床後から1~2時間後の朝食前と、夕方から夜にかけての時間帯が理想的です。朝に行う場合は完全な空腹状態ではなく、水分補給とバナナなどの軽食をとってから行いましょう。

筋力トレーニング

筋力トレーニング(以下筋トレ)は、筋肉に負荷をかけることで筋肉の量を増やしたり、筋力を高めたりする運動です。適度な筋トレによる筋肉の増強により基礎代謝が上がるため、肥満の防止・改善、心臓病や糖尿病、高血圧、脂質異常症、がんなどの生活習慣病の予防・改善につながります。ほかにも、骨密度の上昇やホルモン分泌の活性化など、多くの健康効果が期待できます。有酸素運動と組み合わせることで相乗効果が得られます。

有酸素運動と筋トレ、どちらを先に行うべき?

減量を目的とする場合は、筋トレ後に有酸素運動を行うことで脂肪燃焼効果が高くなります。ウォーミングアップ程度のウォーキング後の筋トレであれば大きな問題ではありませんが、ある程度の体力を消耗するような有酸素運動後では、スタミナが不足しているため、適切に筋トレを行うことが難しくなります。筋トレ→有酸素運動の順番が基本となり、効果的です。

INFORMATION

監修 栁田 昌彦
同志社大学大学院スポーツ健康科学研究科教授。筑波大学大学院体育研究科修士課程修了、群馬大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。公衆衛生学、老年医学、運動疫学、スポーツ栄養学などを専門分野とし、日本体力医学会評議員、日本循環器病予防学会評議員などを務める。京都府学校剣道連盟副会長、京田辺市健康づくり推進協議会委員長として社会活動を行うなど、多方面にわたって活躍。主な著書に『スポーツ医科学』(中央法規出版)、『健康教育マニュアル第2版生活習慣病予防の保健指導』(日本家族計画協会)など多数。
運動指導 平田 一恵
保健体育教諭。筑波大学体育専門学群卒業後、約30年にわたり小・中・高等学校にて運動指導を行う。近年は、JHHCAホームヘルスコーチや健康管理士一般指導員、ピラティスインストラクターといった資格を生かし、中高年の運動および健康指導へも活動領域を広げている。
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