キャプテンとしての葛藤と
「輪の中心に立つ」コミュニケーション
現役時代に2度日本代表のキャプテンを務められました。当時はどのような思いでチームづくりに取り組まれていたのでしょうか。
私はみなさんからキャプテンのイメージを持っていただくことが多いのですが、決してリーダーシップやキャプテンシーがあるタイプではなかったんです。
ロンドンオリンピックをめざす時期に、実質的にはじめてキャプテンに選んでいただいたので、「リーダーとはどうあるべきか」と本当に悩み、もがきながら取り組んでいました。
最初は「キャプテンだから先頭に立って引っ張らなければ」と考えていたのですが、なかなかうまくいかなくて。数年間、試行錯誤するなかでたどりついたのが、「チームを一つの輪としてとらえること」でした。チームの先頭には立てないけど、輪の中心にいることならできるというふうに考えました。
中心にいれば自分もみんなを見られるし、みんなも自分を見てくれる。自分ができないことや助けてほしいことは、積極的に仲間や先輩、後輩、スタッフに頼るようにしました。そうすることで、チームによい循環が生まれ、一体感にもつながったと思います。
チームメイトとのコミュニケーションで、とくに大切にされていたことを教えてください。
まず、自分自身が率先して動くことを意識していました。
そのうえで、「この人に対しては、自分ではなく別の人からアプローチしてもらったほうが伝わりやすいのではないか」「1対1で伝えるより、3~4人でコミュニケーションをとるなかで伝えるほうがいいな」というように、コミュニケーションにかかわる人の組み合わせとタイミングは考えていたかなと思います。




