自己肯定感とは、「ありのままの自分に価値がある」「このままの自分でも大丈夫」と思える感覚のこと。日々の生活で落ち込んだり、自分を責めたりすることが続くと、この感覚がゆれやすくなります。自己肯定感は、まず自分を否定せずに受け止める「自己受容」によって少しずつ育てなおすことができます。
日本人は自己肯定感が低い?!
こども家庭庁が実施した調査によると、「自分自身に満足している」と答えた欧米の若者が約72~76%だったのに対し、日本の若者は約57%でした※。つまり、日本の若者は欧米の若者と比べて自己肯定感が低い傾向があり、その背景として日本人特有の謙遜や調和、努力をよしとする慣習の中で育った影響があるとされています。
さらに大人になると、仕事や家庭での役割や責任が増え、同僚やママ友、SNSなど比較対象も広がるため、自己肯定感はより下がりやすくなります。「もっとがんばらないと」と自分に厳しくなり、足りないところばかり気になってしまうからです。
自己肯定感が低いこと自体は問題ではありません。ですが、自己肯定感を育むと気持ちや行動が安定しやすくなります。なお、自己肯定感とは「ありのままの自分に価値を認める感覚」なので、自信がなくて落ち込むことがあっても「そんな自分も悪くない」と思えるなら自己肯定感は低くありません。
- ※こども家庭庁「令和5年度 我が国と諸外国のこどもと若者の意識に関する調査」
自己受容をすることから始めよう
自己肯定感を育むための土台となるのが、今の自分をそのまま認める「自己受容」です。自己受容は特別なスキルではなく、誰でも日々の小さな習慣から始められます。ここでは、今日から取り入れやすい方法をいくつか紹介しますので、自分のペースで試してみましょう。
感情を言葉にする
「疲れてるな」「つらいな」「焦ってるな」「落ち込んでるな」など、湧いてきた感情をそのまま言葉にしてみる。「今こう感じているんだな」と受け止めるだけで感情に振り回されにくくなる。
できていることをひとつだけ見つける
大きな成果でなくていいので、「家事をひとつ片づけられた」「今日は少し早めに寝られた」など、小さな「できた」を見つけることで、自分に対して少しやさしくなれる。
比較しそうになったら「私は私」ととなえる
SNSや周りと比べて落ち込みそうなとき、「私は私でいい」と一度立ち止まってみる。そうすることで、比べて苦しくなりそうな気持ちを落ち着かせることができる。
自分にやさしい言葉をひとつかける
「今日はよくがんばったね」「今はこれで十分」など、親友にかけるような言葉を自分にもかけてみる。こうした小さな積み重ねが、少しずつ自己受容につながっていく。
Q.
自己受容は「甘え」にならない?
A.
甘えにはなりません。自己受容は「できていない自分を責めすぎない」ための土台づくりです。自分を否定しないことで気持ちが安定し、むしろ行動しやすくなります。
Q.
ネガティブな気持ちが強い日はどうすればいい?
A.
無理に前向きになろうとしなくても大丈夫。「今日はしんどい日なんだな」と気づくだけでOKです。気持ちを押し込めるより、認めるほうが回復しやすくなります。