こどものスマホ利用によるトラブル

どんなトラブルが起きているのか
友達とつながってコミュニケーションをとったり、文章や写真、動画などで自分を表現したり、いまや日常に欠かせないスマホ。SNSの利用率は、小学校高学年で6割以上、中学生では9割を超えています。サービスごとに利用推奨年齢が設けられており、例えば無料通信アプリのLINEは12歳以上です。しかし、親子などの連絡手段として小学生のうちから使い始めるケースが増えています。
東京都が行った調査では、トラブルで最も多いのが「メールやSNSが原因で友達などとトラブルになった」(44.7%)、次に「親の許可なくアプリやゲームの購入・課金をした」(35.4%)、「注意しても、長時間使用するようになった(注意して、家族間でケンカに発展した)」(24.3%)とあります※。最近はオンラインゲームで知り合った仲間に誘われ、小学生でも犯罪に巻き込まれる被害が増えています。こどもは判断力に乏しいため、さまざまなトラブルに遭うリスクがあり、悪意のある大人がかかわると被害は大きくなります。高校生になると情報の授業などでネットリテラシーが養われる機会が増えますが、小学生にはこうした授業が少ないため、家庭で安全な使い方について話し合うことが大切です。
メンタルへの影響、SNS依存について
SNSにはユーザーの行動に基づいて表示内容を変える機能があり、その人の投稿や検索傾向を分析することで、好みに合わせた情報が次々に流れてくるしくみになっています。それにより、自分好みの情報だけを見るようになると思考が偏ってしまい、異なる意見や価値観の投稿を見たくない、知りたくないなどと、メンタルに影響を及ぼすことにもなりかねません。
また、SNS依存も世界的な問題となっています。とくに依存性が高いのがショート動画で、大人でも延々と見続けてしまうことがあります。過去に米国・カリフォルニア州で、ある女性が「自らのSNS依存はYouTubeとInstagramのせいだ」と訴えた裁判で、Googleとメタが敗訴した事例があります。これにより、YouTubeでショート動画の視聴上限を「0分」に設定できるようになったので、このような機能もうまく使って視聴時間をコントロールすることが重要です。
こどもがスマホを使うメリット
スマホの利用は悪い面ばかりではありません。SNSに共通する魅力の一つが、知らない世界の人と出会えること。もちろん安全な使い方をしっかり理解することが大前提ですが、例えば学校でのいじめ被害によって孤立してしまったこどもは、家族や学校の友達には言えない悩みをSNS上で相談できたり、同じ境遇の仲間ができて居場所となったり、セーフティネットになる可能性があります。
また、中高生になるとSNSで「勉強垢(アカ)」とよばれるアカウントを作って、「〇時間勉強したよ」などと学習状況やおすすめの勉強法をアップしたり、ひたすら勉強するだけの動画を投稿し、一緒に勉強する場を提供する人もいます。仲間同士での励まし合いが、一人ではやる気が起きない時のモチベーションアップに役立つかもしれません。
スマホデビューはいつから?
中学生になると部活動の連絡などでスマホを使う必要性が高まるため、そのタイミングで持たせるケースが多いようです。安全に使うためにはLINEの文章の書き方などスマホの使い方を練習し、親子で一緒に付き合い方を学ぶのも対策の一つ。反抗期にさしかかると親の話を聞かなくなり、スマホを見せることに抵抗を感じるようになる場合もあるので、親が管理できるのであれば小学校高学年ぐらいから検討してもよいかもしれません。ただし、一度持ち始めると後戻りはできないので、必要性が出てから持ち始めるようにしましょう。



