
心暗きときは、則ち遇う所悉(ことごと)く禍(わざわい)なり。
眼(まなこ)明らかなれば、途(みち)に触れて皆宝なり。
子育ては思い通りにならないことの連続です。忙しい朝に限ってこどもがかんしゃくを起こしたり、牛乳をこぼしたり、着替えた瞬間に服を汚したり。心に余裕がないと、このような出来事がすべて「禍(わざわい)」のように感じてしまいます。
けれど、ふと視点を変えてみるとどうでしょう。たとえば、おもちゃだらけの部屋や泥だらけの服を見て、「また汚して!」と嘆くのではなく、「今日も夢中になって遊んだんだな」と考えてみる。元気いっぱいに駆け回って遊ぶこと、何かに夢中になれること、それはこどもにとっても親にとっても宝物に違いありません。
こどもの目には宝物がたくさん映っています。私たちにもそんな時期があったはずなのに、大人になって忘れてしまいました。それを思い出し、一緒に味わわせてもらえるのが子育ての時間です。心の持ちようひとつで、子育ての日々は宝物に満ちたものになるのかもしれません。




